2025年3月6日にGoogleがAIモードの発表を行ってから、SEO界隈(AI界隈)が慌ただしくなっています。
引用:X
【翻訳】
本日、Google 検索で AI モードという新しい実験を開始します。この実験では、探索、比較、推論を含む質問に対応するために Gemini 2.0 を使用します。また、AI 概要をより多くのユーザーに拡大します。詳細はこちらをご覧ください。
上記のポストでは以下のようなことがコメントされていました。
「SEOが終わるのでは?」
「AIモードは誰も望んでいない。やめろ」
「AIの概要は分かりにくい。」
「コンテンツの盗難エンジンめ!」
※英語⇒日本語の翻訳
結構コメントが過激で、荒れている感じでした。
私もSEOを生業としている1人のため、こういった変化には危機感を覚えます。
とはいえ、新たな変化に対応していかなくては生き残れません。
AIモードが始まるにあたって、検索エンジン対策だけではなく、AIの対策も同時に行わなければいけません。これが「LLOM(Large Language Model Optimization)」大規模言語モデル最適化です。(名前長すぎ)
SEOでは検索エンジンの上部に表示される対策を行っていましたが、AIモードが実装されるにあたり、AI出力に自社のページが表示されるような対策が求められます。(LLMO)
「なんか大変そう…」な雰囲気ですが、基本的にやることや、やれることは既にいくつか存在します。
本記事では以下について現時点(2025年3月11日)の情報と対策をお伝えします。
- ・AIモードの概要と特徴
・AIモードのメリット&デメリット3つずつ
・LLMOの概要と特徴
・LLMO対策|今やれること
・LLMOとSEOの違い
・LLMOのメリット&デメリット3つずつ
AIモードがいつ日本でも実装されるか分からないため、少しでも早めに対策するに越したことはありません。
ぜひご確認ください。
ぜひ公式LINEよりご相談ください。
2025年3月発表|AIモードとは?
AIモードは、Googleの検索のタブに「AI Mode」という新たな機能が追加されることで使用可能な仕様となっています。
引用:Yahoo!ニュース
本章では、このAIモードについて深掘りしていきます。
従来の検索結果と何が違う?
AIモードは今までの検索結果(検索KWに関連するページがずらっと並ぶ)と違い、AIが「より広範で多様な」結果を示してくれるそうです。
結論、今あなたが読んでくださっている記事ページではなく、AIの結果だけが検索結果に表示されるようになります。
これがGoogleの目指す検索の核心に迫っているそうです。(マジかよ)
似たようなもので、「AI Overviews」がありますが、それよりも一方進んだ検索体験を届けてくれるそうです。
以下、それぞれの違いをまとめます。
AI Overviews:AIの回答の一部切り抜きを検索上部に表示
AIモードを使いたい!条件は?
「こんな素敵なAIモード、早く使ってみたい!」
ところがどっこい。
先ほど述べた通り、現在は現在日本では使用できないそうで、使用できるのは18歳以上の米国の方でGoogle ONEのpremium登録者のみだそうです。
まだテスト段階ですので、近い将来普及されてくると思われます。
AIモードのメリットとデメリットは?
AIモードのメリットとデメリットですが、まだ詳細は不明ですが、以下が考えられます。
AIモードのメリット
・より迅速で的確な回答が得られる
・煩雑なリンクを開かなくても、AIが要点をまとめてくれる
・質問に対して関連情報を包括的に確認できる
AIモードのデメリット
・AIの回答精度によっては誤った情報が拡散するリスク
・コンテンツ制作者の情報が適切に引用・表示されない場合がある
・Webサイトのクリック率が低下し、トラフィック減少につながる可能性がある(サイト運営者のデメリット)
このAIモードが実装されることを考えた場合、SEOからの閲覧が著しく減少する可能性があります。
そのため、サイト運営者はLLMO(大規模言語モデル最適化)の対策も必須になってきます。
LLOM(Large Language Model Optimization)とは?
LLOM(Large Language Model Optimization)は、大規模言語モデル(LLM)向けに最適化を行う手法のことを指します。
SEO(検索エンジン最適化)はGoogleのランキングアルゴリズムを意識して対策を行うものでしたが、LLOMは検索結果に表示されるAI(Gemini 2.0など)が、自社コンテンツを正しく理解・引用するように最適化する新たなアプローチです。
AIモードが導入されたことで、検索結果においてAIが直接回答を生成するケースが増加しました。
この変化により、従来のSEO対策だけではなく、「AIに学習されやすいコンテンツ作り」が重要になっています
今後、検索トラフィックの減少を防ぎ、ブランドの可視性を確保するために、LLOMは必須の施策となるでしょう。
LLMOが生まれた背景は?
LLOMが生まれた背景は、検索エンジンの進化とAIの普及が大きな要因です。
近年Googleは、AIを活用した検索機能を強化してきましたが、従来のランキング表示ではなく、AIが直接回答を提示する方向に向かっています。
その結果、従来のSEOでは十分なトラフィックを得られなくなる懸念が高まりつつあります。
次の時代では、SEOだけではなく、AIでの対策が必要になる=LLMOが必要になる、という流れです。
【画像付き】LLOM対策で今やれること
AIの出力に自社のメディアが表示されるメリットは計り知れません。
LLMOで今やれることをいくつかピックアップしますので、参考にしてください。
・権威性を高める(有益な被リンクを獲得する)
・一次情報に注力する
・画像に注力する
サイトにllms.txtを設置する
LLMO対策として、llms.txtの設置が必須です。
【llms.txtとは?】⇒AIが「引用しやすい」ように調整すること
llms.txtの設置方法を5ステップで解説





ぜひ公式LINEよりご相談ください。
権威性を高める(有益な被リンクを獲得する)
LLMO対策2つ目です。
「権威性」を高めましょう。
基本的にSEOと同じ考えなのですが、AIモード(AI Overviews)で既に表示されるメディアはSEOでも強いサイトです。
つまり、SEOの強化がLLMOの強化に繋がっていると言えます。
そのためにAIにも引用されるような権威性を付けておく必要があります。
正しい情報発信と、あらゆるメディアからの引用(被リンク)を獲得することでAIモードでもしっかり表示される強いサイトになるでしょう。
一次情報に注力する
続いてLLMO対策3つ目もSEO対策と紐づいています。
昨今SEOでも強く言われている「一次情報」を掲載していく対策がLLMOでも有効だと言えます。
SEOからAIに人々の集まる場所が変わっても、検索する人間は変わりません。
そのため信頼のあるメディアからの一次情報(オリジナルの情報)を求め続けるでしょう。
価値のある情報は、AIモードでも引用される可能性が非常に高いため、LLMO対策としても一次情報をコンテンツに組み込む取り組みは継続した方が良さそうです。
画像に注力する
現状、AIの情報出力はテキストがベースになっています。
サイトをAIファーストな設計にしつつ、AIモードの最適化ができている前提ではありますが、AIの出力から画像をみてしっかり確認したい場合、AI⇒Webサイトへの流入経路となるでしょう。
例えば、私が先ほど解説したプラグインの導入方法などは、テキストだけだとなかなか理解しにくい内容だったと思います。
もしくは、イメージしにくいものを画像で分かりやすく示すのも良いでしょう。
こういった地道な工夫が求められる時代になりそうです。
LLMOとSEOの違いは?
LLMO(Large Language Model Optimization)とSEO(Search Engine Optimization)は、どちらもオンライン上での露出を高めるための施策ですが、対象とするものが異なります。
SEOはGoogleなどの検索エンジン向けにコンテンツを最適化し、検索結果の上位に表示されることを目的としています。
一方、LLMOはAI(大規模言語モデル)向けの最適化であり、AIがコンテンツを正しく理解し、回答生成時に引用・参照しやすくすることを重視しています。
SEOは検索ランキングを意識した施策が中心ですが、LLMOはAIによる情報処理を考慮し、構造化データやエンティティ(実態)をハッキリさせることがが重要になります。
今後は(しばらくの間は)SEOとLLMOを両立させる戦略が求められるでしょう。
LLMO対策を施す3つのメリット
LLMO対策のメリットを3つ紹介します。
AIモードの回答に自社サイトが引用されやすくなる
AIモードでは、GoogleのAIが検索結果の代わりに直接回答を生成します。
LLMO対策をすることで、AIが自社サイトの情報を正しく認識し、引用・参照される確率が高まり、シンプルに露出が増えます。
というよりAIモードでも露出できる状態をつくっておかないとアクセスが減少するため、対策必須となります。
検索トラフィック減少のリスクを軽減できる
AIモードの普及により、従来のSEOだけではアクセスの減少が避けられない可能性があります。
LLMO対策をすることで、AIによる回答の一部として情報が取り上げられ、間接的な流入経路を確保できるようになるため、アクセスの減少を最小限にとどめられるでしょう。
最終的には、自社サイトに流入する経路を分析し、AIからの流入でCV(コンバージョン)が発生するかまで追う必要があります。
AIモードやAI出力からの流入チャネルのCVR対策のナレッジがたまる
今後、AIによる検索結果が主流になる可能性が高いです。
早めにLLMOを取り入れることで、AIがどのように情報を処理し、検索体験がどう変化するのかを理解し、自社に知見をためていけるでしょう。
先駆者はいつの時代も強いため、今この流れが大きく変わるタイミングで、競合に大きな差をつけることもできるかもしれません。
LLMO対策にリソースを費やす3つのデメリット
LLMOはビジネスを長期的に成長させるために、検討するのではなく、実施しなければならないものです。
そんな中でもデメリットは存在するため、把握しておく必要があります。
直接のトラフィック(アクセス)増加につながるとは限らない
LLMOを施してAIに自社コンテンツを引用させても、必ずしもサイトへの訪問者が増えるとは限りません。
AIが要約した情報だけでユーザーが満足してしまう可能性があり、クリック率の低下を招くリスクは常に付きまといます。
しかし、現状、「AI Overviews」や、「関連する質問」などのような検索画面だけで完結する仕様になっていますが、そこまで大きなインパクトは感じません。
AIモードにしっかり表示されていれば、全体的に減少はするものの、安定したアクセスは確保できる可能性が高いと感じています。
LLMOの最適化の基準が不透明で効果を測りにくい
SEOには一定の明確なランキング要因や対策がある程度知られていますが、LLMOはまだ発展途上の概念です。
AIがどのように情報を学習・選択するかは不透明な部分が多く、最適化の効果を測定することが難しい点が一番の課題です。
今できることをコツコツ進めるしかありません。
リソースや専門知識・追加費用が必要になる
LLMOは従来のSEOとは異なるアプローチを必要とし、エンティティの強化や構造化データの最適化など、専門的な施策が求められます。
新しいノウハウを学び(スタッフの育成も含めて)、対応するための時間やコストがかかります。
外部に依頼する場合も、SEOと同様に費用が発生するため、現状費用をかけていない場合は、追加費用が発生するデメリットは抑えておく必要があります。
SEO対策をやめてLLMO対策にシフトするべき?
結論を述べると、SEOを完全にやめてLLMOにシフトするのは得策ではないと考えています。(私がSEOの専門家だからではなく)
現在のGoogle検索では、依然として従来の検索結果(10記事)が表示され、多くのユーザーがクリックして情報を得ています。
そのため、SEOの重要性がすぐになくなるわけではありません。
ただし、LLMOを無視するのもリスクです。
AIモードの普及により、検索結果にAIが直接回答を表示するケースが増え、オーガニックトラフィックが減少する可能性は大いに考えられます。
今後は、SEOで検索上位を狙うだけでなく、AIに正しく学習・引用されるための対策(LLMO)も取り入れることが重要でしょう。
結局のところ、SEOとLLMOは対立するものではなく、どちらも並行して対策すべきというのが現時点での最適な戦略だと考えています。
ぜひ公式LINEよりご相談ください。
まとめ|AIモードもLLMOも対策しつつ今できることに注力するべし
今回は、GoogleによりAIモードのテスト発表に伴い、AIモードと、その対策であるLLMO、SEOとの関係性について紹介しました。
結論、LLMOはAI対策であり、内容はほぼSEO対策です、というのがまとめです。
そして、SEOオワコンと毎年言われ続けていますが、今回はちょっと本気っぽい雰囲気があります。
そのためLLMOを重視しつつ、現状のSEO対策に注力し、SNSなども含めて集客や情報発信のチャネルを多く持つべきでしょう。
打つ手が多い分、リソースが多く割かれてしまいますが、AIを活用しながら並行して対応するのがおすすめです。
もし、SEO×LLMOでサポートが必要な場合は、ぜひ公式LINEよりお問い合わせください。
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